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いい人に見える。

「先生がいい人に見えます。」

レッスンで見本として私が弾いた時に生徒さんが発した言葉ですが、

これ、生徒さんの目に私がどう映ったのかよくわかります。

アンサンブルのレッスンをしていて最近気付いたことは、

「連続する音を均一に弾いてはいけない」ということ。

四分音符が4つ並んでいたとして、規格品のように同じ音を並べて弾くと

平坦、冷たい、無表情、無責任 このように聴こえます。

自然界には規格品のように均一なものというのはあまり無いような気がします。

同じ一本の樹に茂っている葉っぱも、重ねてみれば長さが様々だったり縁のカーブがそれぞれだったり。川底の石も一つとして同じ形はなく、けれど見事に敷き詰められた一つの川底としてそこにある。

そんな自然界にあるものをイメージして、四分音符に濃淡をつけて弾くと

響きがある、暖かい、表情豊か、誠実 このように聴こえます。

それで、凸凹と弾いた私が誠実ないい人に見えたというわけです。

アンサンブルの中でも、縦線を合わせる、というのは基本ですが

どうも規格品の音符を並べても縦線は合わず、あえて凸凹に弾いた方が響き合ってまとまりがいいような気がします。

ホワイトボードにボーイングの軌跡を描いてみました。やっぱり凸凹ですね。

左が私、右が生徒さん。

弓のスピードも違うのが目に見えて面白いですね。

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