

木越先生福岡レッスン
3月レッスンのために、木越洋先生が福岡へいらっしゃいました。 このところ私の仕事が重なってしまう事が多く、じっくり先生のお顔を拝見していない気がします! 今回も、博多阪急でのデモ演を終えて大急ぎで小笹に向かいました。 見て頂くのはベルリオーズ(1803-1869)の「幻想交響曲」チェロパート。 有名な交響曲ですよね。 幻想というその名の通り、夢の中のような、というか幻覚のさまを描いた曲です。 かなりエキセントリックです。 音楽による刺激に慣れている現代人の私達は、初めてこの曲を聴いてもあまり抵抗感なく受け入れられると思いますが、これが作曲されたのは1830年、ベートーベンが没して3年後、ブラームスが生まれる3年前です。ロマン派の初期ですね。でもその型破りな作風は約80年後に作曲されるストラビンスキーの作品に近いくらいです。チェロパートを弾いていても、びっくりするほどヘンテコに感じます。ベートーベンの次の人とは思えない。 初演当時のオーケストラはどんな風にこの曲を受け入れたのか、興味があります。 ところでクラシック音楽を勉強していると、長い歴史の中


ラジオ
今日はイズタバイオリンさんからのご依頼で、お店を取材に来るRKBラジオの方にチェロレッスンをしてきました。 2時間の生放送中に、音楽楽器未経験のレポーターにレッスンして何か一曲弾けるようにせよとのミッションで、お話を頂いた時はそんなこと出来るだろうかと思いつつも、好奇心押さえきれずお引き受けしてしまいました。 番組は「二丁目お茶の間劇場」。 つい先日最終回だったドラマの「カルテット」を受けて、世間の弦楽器事情を取材し、初めて触るチェロで一曲弾いてしまおうというもの。 RKBから外へ取材しに走り回るスナッピーというチームからお二人のお嬢さんがイズタバイオリンへ来店、一人が取材し一人が生徒役で、「かえるのうた」を課題曲にチェロ体験です。 多少は番組が始まる前に下ごしらえ的なレッスンをするかしらと思っていたら、本当に番組が始まってから楽器に触れるとのことで、私も腹をくくって削れる部分はごっそり削り、右手の弓から左手の音程まで1時間あまりでこぎ着けました。 でもその後のスナッピーちゃんの集中力と根性はなかなか目を見張るものがあり、目標の2時間後に立派に「


遅い弓
24 study days for cello 1986年のチャイコフスキー国際コンクールチェロ部門の覇者 Mario Brunelloによる教本です。 特徴はとことんまで遅い弓のロングトーン。 1本の開放弦に対して、弓のダウンとアップを返す度に配分を細かくして行き、一弓で24拍まで数えます。 テンポは四分音符=40が指定ですが、最初はもう少し早くてもいいみたいです。 一本の開放弦につき5分はかかるので、4本で20分のロングトーン! 24拍を数えている間はかなり集中しますし、座禅に近いのではないかと思うような心境です。 自分と弓と楽器とのコンタクトのバランスにいかに注意を払うかという点で、とてもいいトレーニングです。 もちろんロングトーン以外にも左手のテクニック、重音やオクターブのエクササイズも。 「音程は良心の問題である」by パブロ・カザルス なんて珠玉の言葉も折り込んであり、思わず姿勢を正す仕掛けもこらしてあります。 新しい本を手にしただけで満足しがちですが、そうはならないようしっかり研究せねば。 さて、上田さとこチェロ教室のホームページを