

木越先生6月の福岡レッスン
梅雨入りしてもしばらく爽やかなお天気が続いていましたが、そろそろ本気になるつもりかな? 湿度が上がって来ました。 木越先生が先週末からお越しになり、今日帰京されました。 私の最近の課題はバッハの無伴奏チェロ組曲第2番で、プレリュードはみっちりと、アルマンド以降はざっとボーイング等のアドバイスをいただいて次回への宿題に。 2番は、1番が自然や天然の有りようを描いているようなのに対して、ぐっと人間に近づいた、人生の道程を表したような曲です。和音が一つ一つ、上っては降りるを繰り返して、その中で哀しみや困難や絶望や、ふとした希望などそんな姿を持っていて、それを表現する鍵が音程でした。 チェロは倍音がよく響く楽器なのですが、その響くところは低い音程で響くので、それを頼りにしすぎるととても残念な音程になってしまいます。今回のレッスンではDとFで指摘を頂きましたが、Fに至ってはそんなに高いところまで持ち上げるのか!と思わず感心してしまいました。(といってもチューナーで言えば目盛り1つくらいなのですが) でも確かにその音程なら説得力があるのです。 今月の木越先生


好きな演奏家たち〜チェリスト
もちろんチェリストには好きな人がたくさんいます。 過去、一番心を揺さぶられたのはミクローシュ・ペレーニ。ハンガリーのチェリストです。 チェロが好きな人ならペレーニの名前をベストに上げる人も多いはず。 私はバッハの無伴奏チェロ組曲で初めて彼を知りました。まず聴き始めた第1番のプレリードでは、あまりにも自然で何気ない演奏なのに、こんなにも静かに猛烈に感動させられたことに驚きました。 この時に聴いたのはレコードからだったので、実は勝手に昔々のチェリストだと思っていたのですが、この録音がペレーニの30代の頃、1948年生まれのまだ現役バリバリのチェリストです。 (1948年生まれだとポール・マッカートニーより若いんですから) 幸いにも、来日公演を東京で2回、福岡で2回聴く事が出来ました。最初のレコードの時の印象と違わず、自我を滅却して音楽に捧げものをするように演奏される姿は、神々しいばかりです。 次にご紹介するチェリストも雲の上の方ですが、同時に親しみもあるダヴィド・ゲリンガス。リトアニア生まれでドイツ在住のチェリストです。 レパートリーは本当に幅広いの